光透過率とヘイズは、光拡散フィルムの特性を特徴付ける2つの重要な指標である。前者は通過する光の強度を決定し、後者は線光源と面光源の均一性と拡散効果を決定する。PET基板の透過率は91.13%、ヘイズは0.91%である。図3-8(a)に、ドーピング濃度による光拡散フィルムの透過率の変化を示す。図3-8(b)は、ドーピング濃度によってヘイズが変化することを示している。ドープされたシリンドリカルレンズ光拡散フィルムのヘイズは、1wt%から7wt%まで31.67%から48.87%まで増加し、ヘイズ値は17.2%増加し、透過率は94.82%から96.92%まで増加した。ドープマイクロレンズ光拡散フィルムでは、ヘイズは80.08%から83.99%に増加し、透過率は安定した。ドープされた拡散フィルムの透過率は、PET基板に比べてある程度増加した。

UV硬化樹脂とシリコーンの屈折率はPETより低く、ドープ拡散フィルムの拡散層。低屈折率材料の層に相当するため、透過率はPET基板よりも高くなる。ドーピング濃度が高くなると、透過率の変化は小さくなり、粒子散乱中心が多くなるため、ヘイズが増加する。しかし、マイクロナノ構造の違いにより、ヘイズの増加速度は異なる。シリンドリカルレンズアレイの拡散膜のヘイズ成長速度は速く、マイクロレンズアレイのそれは遅い。この論文では、マイクロレンズアレイはハニカムで、デューティサイクルは0.85、直径はわずか35ミクロンである。
したがって、マイクロレンズアレイの光拡散フィルムは、光拡散剤を添加しなくても拡散範囲が広く、拡散能力が強いため、試験で得られたフォグ値も大きくなります。したがって、低濃度の光拡散剤を添加しても、ヘイズにはあまり影響しない。しかし、以下の各章の拡散効果写真から、マイクロレンズアレイの光拡散フィルムは、光拡散剤がドーピングされていないか、ドーピング濃度が低い場合、均一な光拡散効果が得られないことがわかる。シリンドリカルレンズアレイの場合、y軸の視角が圧縮されているため、ドーピング濃度を上げると、y軸に沿って光拡散フィルムの拡散範囲が広がる。また、以下の章で異なる光源下での拡散効果の写真を見ればわかるように、ヘイズが増加する。
